7) 鉛、水銀、カドミウム、六価クロム、特定の臭素系難燃剤(PBB、PBDE)を極力含まないこと
1) 使用時の消費電力量が少ないこと(コピー機はエネルギー消費効率を参照)
コピー機、プリンタ、ファクシミリは、待機時に消費する電力が全体の大きな部分を占めています。この消費電力を減らすためには、一定時間使用しないと自動的に省電力の状態(低電力モード)に移行する機能や、さらに長時間使用しないと一層の省エネ状態(オフモード/スリープモード)に移行する機能が大きく役立ちます。日米で進める国際エネルギースタープログラムに基づく「エネルギースターロゴ」は、こうした機能に関して一定水準以上である製品に付けられるマークですので、購入の参考になります。
(基本原則2−2に対応)
2) 待機時の消費電力量が少ないこと(国際エネルギースター計画を参照)
オフィスや家庭ではコピー機、プリンタ、ファクシミリの普及が進み、それらの機器の使用に伴う消費電力量も増え続けています。
省エネ法では、消費電力の削減のため、コピー機について「エネルギー消費効率」をカタログ等に表示することを義務づけています(カラーコピー機や毎分86枚以上の超高速機などの機種は適用除外)。「エネルギー消費効率」は、一定枚数のコピーを行った後、一定時間放置する間に消費する電力量を測るもので、この数値が小さい方が、エネルギー効率が良いことになります。

消費電力量ができるだけ少ない製品を購入することは、二酸化炭素の排出削減やエネルギー資源の保全になるとともに、ランニングコストの削減にもつながります。

(基本原則2-2に対応)
3)

紙の使用量を削減できる機能が付いていること(両面コピー/印刷機能、複数ページコピー/印刷機能)

コピー機等の普及はオフィスにおける紙使用量増加の一因となっています(コピー機等で使用される紙は年間100万t以上)。
コピー/印刷枚数を減らす努力と合わせて、可能な限り両面コピー/印刷することで、紙の使用量を大幅に削減することができます(国際エネルギースタープログラムのコピー機の基準には、両面コピー機能の基準が含まれています)。
複数ページの原稿を縮小して1ページにコピー/印刷する機能=「複数ページコピー/印刷機能」を活用することも、紙使用量の削減になります(この機能はメーカーによって、Nページ印刷、割付印刷、集約印刷、N−in−1、レイアウト印刷などと呼ばれています)。

両面コピー/印刷のスピードなど、機能の使い勝手も考慮して選ぶ必要があります。

(基本原則2−2に対応)
4) 使用済み製品が回収され、部品再使用及び材料リサイクルが行われること
各メーカーでは、回収した使用済み製品から部品を再使用し、材料をリサイクルする取り組みを進めています。
回収機器から取り出された部品は、検査などを経て使えるものは新たな製品に再使用することが最も望ましいと考えられます。再使用できないものについては、素材ごとに分別して高い率で材料にリサイクルされることが望まれます。
個人ユーザー向けの製品については、現状では、リサイクルシステムが整備されていませんが、今後、社会的に使用済み製品の回収・リサイクルが進むことが期待されます。

コピー機や複合機については、直系販社や大手ディーラーが法人ユーザーなどに直接販売する場合、使用済み製品は買い替えの際に高い率で引き取られています。他メーカーの製品に買い換えた場合でも、業界では回収交換センターを設けてメーカーに引き渡すしくみづくりが進められています。

(基本原則2−5、2−6に対応)
5) カートリッジ方式の場合、使用済みカートリッジが回収され、部品再使用及び材料リサイクルが行われること

使用中に交換が必要となるトナーやインクのカートリッジは、交換が容易で便利ですが、そのまま廃棄されればごみの増加を招きます。そこで、カートリッジ方式の場合、使用済みカートリッジが回収・リサイクル・部品再使用されることを考慮する必要があります。

(基本原則2−5、2−6に対応)
6) 再使用部品や再生プラスチック材を多く使用していること
一般的に、電気電子機器には様々な化学物質や重金属類等が含まれています。現在メーカーでは、機器に含まれるそれらの物質量を管理・把握するための取り組みを行っています。
化学物質や重金属類のうち、環境へ悪影響を与える可能性がある物質については、使用量の削減や他の物質へ代替する取り組みがメーカーで行われています。また、環境に配慮した原材料の調達の一環として、メーカーと部品メーカーが協力して環境に悪影響を与える可能性がある物質の機器への含有量を削減する取り組みが行われています。今後、この取り組みが一層活発化していくと考えられます。
とりわけ、鉛、水銀、カドミウム、六価クロム、PBB(多臭化ビフェニル)、PBDE(多臭化ジフェニルエーテル)については、製品が使用後に廃棄物として処理される際(焼却時や埋め立て等)に、大気や地下水などに排出されて環境に悪影響を与える可能性が指摘されています。

上記6物質は現在以下の用途で電気電子機器に使用される場合があり、現在メーカーによって使用量削減や他の物質へ代替する取り組みが積極的に行われています。

上記6物質を電気電子機器に含有することについての規制として、欧州では2003年2月に欧州議会及び閣僚理事会からRoHS指令(電気電子機器に含まれる特定有害物質の使用制限に関する欧州議会および閣僚理事会指令)が公布されました。本指令では、2006年7月1日以降にEU加盟国において上市される電気電子機器について上記6物質の含有が一部の用途を除いて原則として禁止されることになっています。また、中国や韓国など他の国でも電気電子機器への上記6物質の含有を規制する法制度の整備が予定されており、化学物質の管理・規制強化の動きは広がりつつあります。
上記の状況を踏まえ、機器の購入にあたっては、上記6物質を極力含まないことを考慮します。
(基本原則2-1に対応)

メーカーでは、回収した製品から取り出した部品を新製品に再使用する取り組みや、再生プラスチック材を利用する取り組みが進められています。厳密な検査等を経て新製品に組み込まれた再使用部品や再生プラスチック材は、新品と変わらない品質や機能が保証されています。

(基本原則2−7に対応)
鉛: はんだ材料、配線被覆類の添加剤、蛍光管のラスの添加剤など
水銀: 蛍光管、照明など
水銀: 着色剤、配線被覆類の添加剤など
カドミウム: 鋼板・ねじなどの防錆用処理など
PBB、PBDE: プラスチックの添加剤など
コピー・プリンタ・ファクシミリ」購入ガイドラインのPDFファイル)

<ガイドラインの新旧対応表>

 

現ガイドライン(2004年)

旧ガイドライン(2000年)

改定内容

ガイドライン項目

1)使用時の消費電力量が少ないこと(コピー機はエネルギー消費効率を参照) 1)使用時の消費電力量が少ないこと(コピー機はエネルギー消費効率を参照) 変更なし
2)待機時の消費電力量が少ないこと(国際エネルギースター計画を参照) 2)待機時の消費電力量が少ないこと(国際エネルギースター計画を参照) 変更なし
3)紙の使用量を削減できる機能が付いていること 3)紙の使用量を削減できる機能が付いていること 変更なし
4)使用済み製品が回収され、部品再使用及び素材のリサイクルが行われること 4)使用済み製品が回収され、部品再使用及び材料リサイクルが行われること 一部変更
5)カートリッジ方式の場合、使用済みカートリッジが回収され、部品再使用及び素材のリサイクルが行われること 5)カートリッジ方式の場合、使用済みカートリッジが回収され、部品再使用及び材料リサイクルが行われること 一部変更
6)再使用部品や再生プラスチック材を多く使われていること 6)再使用部品や再生プラスチック材を多く使用していること 一部変更
7)鉛、水銀、カドミウム、六価クロム、特定の臭素系難燃剤(PBBPBDE)を極力含まないこと   新規追加
  7)はんだの無鉛化が進んでいること 一部変更
  8)使用する電池は、カドミウム化合物、鉛化合物、及び水銀化合物を含まないこと 一部変更
情報提供項目 ○配線被覆類への塩ビ(ポリ塩化ビニル=PVC)の使用 ○配線被覆類への塩ビ(ポリ塩化ビニル=PVC)の使用 変更なし
〇特定の臭素系難燃剤

 プラスチックを燃え難くするために使用されている臭素系難燃剤は、優れた難燃性を持っており製品の安全性向上に役立っていますが、焼却時の条件によっては、有害な臭素化ダイオキシン類を生成する可能性があります。臭素系難燃剤の中でも特にPBBs(多臭化ビフェニル)、及び、PBDPOs(多臭化ジフェニルオキサイド−PBDE=多臭化ジフェニルエーテルとも言う)はその可能性が高いといわれています。一部の電気製品ではまだこれら特定の臭素系難燃剤が使われていますが、コピー機等については代替が進み、ほぼ使用されなくなっています。

〇トナー・インク

 コピー機等で使うトナーやインクについては、どのメーカーの製品も安全性に十分配慮されており、問題はないと考えられます。それでもトナーの組成成分に関する情報を入手したい場合、メーカーに求めればMSDS(Material Safety Data Sheet)という資料を手に入れることができます。

〇長期使用のための配慮

 製品を長く使用するためには、耐久性に優れ、保守・修理サービス体制が充実していることなどが望まれます。コピー機や複合機は多くの場合、保守サービス契約を結んでおり、故障が直ちに廃棄につながるケースは少ないと言えます。プリンタメーカーの中には、機能のアップグレードサービスを行なっているところもあり、長期使用に役立つと考えられます。

〇保守サービスにおける環境配慮
 保守サービスにあたっては、交換した消耗品や梱包材の回収・リサイクル、環境負荷の少ないクリーニング剤の使用、再生材ウエスの使用など、さまざまな環境配慮が行われています。

〇騒音

 オフィスの労働環境を考慮して、各メーカーでは使用時の騒音低減に努めています。

[2000年12月の改定でガイドラインから削除した項目]

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オゾンの放出
 コピー機やレーザープリンタ・ファクシミリは、稼動時に微量のオゾンを大気中に放出します。オゾンは自然界にも存在する特異な臭いを持つガスで、一定濃度以上では人体に有害性があると指摘されています。1996年11月に制定したガイドラインでは、このオゾンの放出についてガイドライン項目として取り上げていましたが、その後各メーカーの取り組みが進み、通常の使用ではほぼ問題のないレベルまで改善が進みましたので、2000年12月の改定でガイドラインから削除しました。
〇感光体ドラム

 従来、感光体ドラムには有毒性が指摘されるセレンが使用されている場合があったため、1996年11月に制定したガイドラインではガイドライン項目で取り上げていましたが、その後、セレンは他の物質に代替されてほとんど使用されなくなりましたので、2000年12月の改定でガイドラインから削除しました。

リサイクル設計

 従来、感光体ドラムには有毒性が指摘されるセレンが使用されている場合があったため、1996年11月に制定したガイドラインではガイドライン項目で取り上げていましたが、その後、セレンは他の物質に代替されてほとんど使用されなくなりましたので、2000年12月の改定でガイドラインから削除しました。
 塩ビなどの塩素化合物を焼却したり、他の様々な物質を塩素源と一緒に焼却すると、条件によってダイオキシン類や塩化水素ガスが発生する可能性があります。しかし、ダイオキシン類発生のメカニズムは専門家の間でも十分に解明されておらず、廃棄物中の塩素含有量とダイオキシン類発生量の間に正の相関関係があるかどうかについても、専門家によってかなり見解が分かれています。
 一般に電子機器内の配線コードや電源コードの被覆、絶縁テープには塩ビが使用されていますが、上記のような懸念からポリオレフィン系など塩素を含まない材料への代替が検討されており、一部の家電メーカーでは配線被覆類に代替材料を使った製品も出しています。今後、コピー機等の業界でもこの動きが進むことが見込まれます。
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○配線被覆類への塩ビ(ポリ塩化ビニル=PVC)の使用

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 バイオプラスチックは、トウモロコシ等植物に含まれる多糖類(澱粉やセルロース等)を単糖類(ブドウ糖等)に分解した後、発酵させて乳酸等の脂肪酸類に転化し、これを縮合重合して高分子化してつくられた植物由来のプラスチック(バイオマスプラスチック)を成分としたプラスチック素材です。すなわち、バイオマスプラスチックに実用上必要な各種物性を確保するために成分調整されたプラスチック素材をバイオプラスチックとしています。現在バイオマスプラスチックとしては、ポリ乳酸(PLA)が代表的ですが、ポリヒドロキシブチネート(PHB)やポリブチレンサクシネート(PBS)などその他の種類のプラスチックもあります。
 バイオマスプラスチックは、植物を原料とする「植物由来素材」であると同時に、「生分解性」という側面も持ち合わせている場合があります。バイオプラスチックの環境影響評価は様々な評価が行われています。GPNでもバイオプラスチック研究会で考え方を整理しており、バイオプラスチックの定義をバイオマス樹脂の重量比率25w%以上としています。本ガイドラインでは、「植物由来素材」であることに焦点を絞って、情報提供項目として取り上げています。
 バイオマスプラスチックは、素材製造の原料(澱粉やブドウ糖などの糖類)として植物起源のものを原料としており、持続可能な植物原料の調達をしている限り、植物由来の原料のCO2 排出は、植物の成長過程で固定した大気中のCO2 を再度大気中に排出していると考えることができるため(プラスマイナスゼロ)、大気中のCO2 濃度を高めることはなく(カーボンニュートラル)、石油系プラスチックの原料である枯渇性資源の使用を節約できます。また、使用済みバイオマスプラスチックのリサイクルについては前述のようにカーボンニュートラルであるため、サーマルリサイクルによる環境負荷は比較的小さいものですが、マテリアルリサイクル(メカニカルリサイクル)の場合でも物理的な物性には問題はなく、効率的な回収を実現することにより、さらに環境負荷が小さくなる可能性があると言われています。
 一方で、バイオマスプラスチックの一つであるPLA(ポリ乳酸)は、一社による量産でまかなわれているため、PLA製造時の環境負荷に関する情報はこの一社以外では十分に整備されていません。また、マテリアルリサイクル時のデータも未整備であることから、現状のデータを、バイオプラスチックが普及した後も引き続き環境影響の推定へ適用することが妥当かどうか指摘されています。
 現在、電機製品の筐体や部品の一部で採用が進められており、採用部位の拡大や配合率を高める取り組みが行われています。また、部品への素材表示や使用済み製品の回収・リサイクルに向けた技術開発もメーカーで進められようとしています。バイオプラスチックへの関心は高まってきており、今後、他の製品での採用も広がることが予測されます。
 以上のように、バイオマスプラスチックについては、まだ十分に環境への影響評価が検証されているとは言えず、製品への採用に関しては物性や製造時・廃棄時の負荷などを考慮する必要がありますが、それゆえ、今後さらにバイオプラスチックに関する情報の開示や整備、検証の進むことが期待されます。

バイオプラスチックの使用(製品本体)