○蛍光増白剤の残留について

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1) 原料が古紙100%であること
欧州などでは100mm幅のロールが一般的に使用されており、日本でも最近は業務用や生協などで、幅100〜110mmの商品が取り扱われるようになっています。尚、一般に販売されている商品の多くはJIS規格で定められたトイレットロール幅の114mmとなっています。
幅100〜110mm(購入の目安は幅105mm)でロールホルダーが対応していれば、省資源の観点から使用上支障がない範囲でロール幅が狭い商品を使用することが望ましいと考えられます。
ロール幅については、環境負荷低減の観点から業界として標準化、規格化を検討していくことが望まれます。
2) ロール幅が狭いこと(購入の目安は幅105mm)

トイレットペーパーは使用すると二度と再生できないものですから、他の製品以上に古紙利用を最優先すべきだと言えます。日本で生産・消費されるトイレットペーパーは、もともと古紙100%でつくられた製品が大半を占めており、1988年頃までシェアは80%を超えていました。ところが、木材から直接得られたパルプ(以下、単に「パルプ」という)100%でつくられた製品のシェアが徐々に拡大し、古紙製品のシェアが94年以降は70%を切るようになっています。(なお、パルプと古紙を混合してつくられた製品はごく少量しか出回っていません。)

古紙を再利用することは、ごみを減量化し、焼却や埋立てなどの廃棄物処理による環境負荷を低減することができ、資源の有効利用につながります。また、パルプの需要は今後世界的に高まることが予想されていますが、植林などを進めてもパルプの供給には限りがあります。森林資源への過度な需要圧力を緩和するためにも、資源としての古紙の役割はますます重要になっています。
一般的に製品を古紙から製造した場合、木材をパルプ化して製造する場合に比べて総エネルギー消費量や総CO2排出量は減少します。このうち重油など化石燃料由来のエネルギー消費量やCO2排出量だけを見ると、古紙の場合の方が逆に多くなります。これはパルプの場合、木材をパルプ化する工程で発生するリグニン成分などをバイオマス燃料として利用でき、製造に必要なエネルギーの多くを賄えるためです。
肌触りや柔らかさなどの品質面から見ても、日本の古紙製品は世界的に極めて質が高いと言われており、トイレットペーパーとして使う限り十分な品質をもっています。更に、古紙製品の方がパルプ製品よりも一般的に安価であり、経済的なメリットもあります。
これらを総合的に考慮した場合、これまで以上に古紙の回収を促進するとともに、古紙100%の製品の使用を推進することが望ましいと考えられます。
<参考>古紙は、紙の加工工場や印刷工場から出る古紙(産業古紙)と、家庭やオフィスで消費財として最終用途を果たした後に発生する古紙(市中回収古紙)に分けられます。産業古紙は品質が安定しているため従来から利用が進んでいますが、市中回収古紙は一般的に様々な種類の紙が混ざって質が低いために利用が滞ることがあります。よってオフィスや家庭など古紙の発生源での適切な分別と回収を更に進めるとともに、市中回収古紙を使った紙の利用を進めることも有効と考えられます。
3)

シングル巻きであること

トイレットロールには、「1枚だけを巻いたシングル巻」と「2枚重ねにして巻いたダブル巻」があります。業務用ではシングル巻の利用が広がり、地区によってばらつきはありますが、そのシェアは3割程度まで増加しています。
使用時に引き出すペーパー長さは、一般にシングル巻、ダブル巻に関わらず個人の習慣でほぼ決まっているため、1回あたりの紙の使用量はシングル巻の方が2〜3割程度少なく資源の節約になるとともに下水負荷も小さくなります。結果的に環境への負荷を減らすことができるシングル巻を使用することが望ましいと考えられます。また経済的にもメリットがあります。
消費者は、「ダブル=ソフト」、「シングル=ハード」という従来のイメージを持ち続けている傾向がありますが、現在は「ソフトシングル」が主流であり肌触りなどの品質は、大きく改善されています。(基本原則2-2に対応)
4) 芯なしタイプであること
トイレットペーパーの形状は、芯があるタイプと芯がないタイプの2つに大別されます。また、一般的に芯なしタイプといわれる製品には、コア部分の形状によって「ペンシル型」「波型」「フラット型」の3種類があり、現在40〜50社のメーカーが製造しています。芯なしタイプ製品のシェアは16〜17%程度となっており、最近では業務用として利用が増加しています。家庭用は生協などでの取り扱いが進んでいますが、一般小売店での取り扱いはまだ少ない状況です。
トイレットペーパーの芯に使われる紙管は1本あたりおよそ5gで、全国で年間約3万トンが消費されていますが、そのほとんどはリサイクルされずに捨てられているのが現状です。芯の部分の資源節約とごみの削減を進めるためには、芯なしタイプの利用を推進することが有効と考えられます。
また、芯ありタイプは通常ひと巻60mですが、芯なしタイプは固く巻くために見た目の大きさは同じであっても、一巻130m前後の製品が多く(製品によって100m〜180m)、同量で比較するとコンパクトに納まります。例えば、芯ありタイプで12ロールのところを芯なしタイプでは同量が6ロールに納まることになるので、販売にかかる包装が削減でき、製品の輸送にかかる環境負荷を減らすことにもなります。一巻あたりが長いと、使用者にとってはロールを取り替える手間やコストを減らすことができるというメリットもあります。(基本原則2-2に対応)
5) 白色度が過度に高くないこと

古紙製品の白色度は、原料古紙の質によって60〜80%程度までばらつきがあります。(一般的な古紙100%製品の白色度は70〜80%、パルプ製品の白色度は80〜86%程度と言われています。)白色度の低い中低級古紙を多く配合した場合、出来上がる製品の白色度も当然低くなります。古紙の利用を拡大していくためには白色度の低い中低級古紙なども利用していく必要があります。

欧州などでは白色度が50〜60%台の商品が一般に見られますが、日本では消費者が白い商品を好む傾向があるため、白色度が75%前後の製品が製造・販売されています。製品に過度な白色度を求めると、牛乳パックなどの白色度が高く印刷が少ない古紙に原料が限られてしまいます。また、より多くの漂白剤を使用しなければなりません。
本来、用途の性格上トイレットペーパーには、過度な白色度は不必要であり、消費者が過度な白色度を求めなくなれば、脱墨剤や漂白剤の使用削減、中低級古紙の利用促進、エネルギーの削減、歩留まりの向上などに貢献し、ひいては生産コストの削減にもつながります。(基本原則2-1、2-2に対応)
<参考>無漂白について
衛生用紙においては無漂白についての一般的な定義が存在しないため、製造業者によって「漂白工程では薬品を使用せずに殺菌工程で漂白効果のある薬品を使用している製品」などを「無漂白」と表示しているケースなどもあり、製品表示が消費者を混乱させている面があります。
古紙製品の製造工程においてバクテリアを殺菌する薬品の使用は避けられません。通常、漂白剤には殺菌効果もあるため、漂白剤を使用した場合には別途殺菌剤を使用する必要がありません。一方、漂白剤を使用しない場合、殺菌工程で薬品を使用せざるを得ません。中には、通常は漂白剤として使用する薬品を殺菌工程で殺菌剤として使用する場合もあり、薬品を製造工程のどの段階で投入するか(主たる投入目的)によって、製造業者の「漂白剤」か、「殺菌剤」かの判断が異なります。よって「無漂白」という表記だけでは環境への負荷が低減されているとは判断できないと言えます。

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蛍光増白剤は食品衛生法によって食品や直接食品に触れるものへの添加が規制されています。現在、トイレットペーパーの製造過程で蛍光増白剤は使用されていませんが、古紙に含まれる蛍光増白剤をリサイクルの過程で完全に取り除くことができないため、古紙製品には蛍光増白剤が残留しています。しかし、残留量は極めて少ないので古紙製品の利用を推進すべきです。
日本のトイレットペーパー市場は年々拡大しており、購入ガイドラインが制定された1997年の89.3万トンから2001年現在では約94.5万トンとなり、4年間で約5.8%の伸びとなっています。(出典:紙・板紙統計年報「日本製紙連合会」)2001年の生産・消費量は、国民一人当たりに換算すると約7.5kgに相当し、1日約9mを使用すると推計されます。
着色・着香・印刷の製品は、製造工程における環境負荷が、それを行わないものと比較して大きいとされているため、可能な限り使用しないことが望まれます。着色・着香・印刷が古紙製品の使用量を拡大する手段として行われる場合であっても最低限に留めることが望まれます。

○着色・着香・印刷について

[トイレットペーパー」購入ガイドラインのPDFファイル(20kb)