| ○ | 冷蔵庫の冷媒には、1990年代前半までCFCs(クロロフルオロカーボン)が使用されていましたが、CFCsと比べてオゾン層破壊能力が小さいHCFCs(ハイドロクロロフルオロカーボン)へ、さらに、オゾン層を破壊しないHFCs(ハイドロフルオロカーボン)へと代替が進んできました。HFCsは、オゾン層を破壊しないものの、温暖化影響があるため、温暖化影響の小さい物質への代替が検討されてきました。現在では、これらに替わる冷媒としてイソブタンなどの炭化水素の採用が進み、国内メーカーでも2002年にイソブタン(R600a)の冷媒を使用した冷蔵庫が発売され、採用が広がっています。炭化水素はオゾン層を破壊せず、地球温暖化影響も無視できるほど小さい物質です。 |
| ○ | 断熱材発泡剤についても、以前は主にHCFCsが使われていましたが、現在では炭化水素のシクロペンタンがほとんどを占めています。 |
| ○ | 購入にあたっては、どのような冷媒や断熱材の発泡剤が使われているのかを考慮し、オゾン層への影響や地球温暖化への影響ができるだけ小さいものを選ぶ必要があります。 |
| ○ | 買い替え時などに廃棄する冷蔵庫にはまだCFCsが使用されていることがありますが、2001年に施行された家電リサイクル法(特定家庭用機器再商品化法)に沿って、回収・破壊されており、実績値についても各メーカーのホームページ等で公表されています。 |
| (基本原則2-1に対応) |
| ○ |
冷蔵庫の消費電力(W)は100〜200W前後と決して大きくありませんが、常時冷却しているため消費電力量(Wh)は大きく、家庭における消費電力量ウェイトもエアコンについで2番目の大きさです。(資源エネルギー庁 平成12年度推定実績) |
| ○ | また、製品の製造から廃棄・リサイクル等のライフサイクルにおけるCO2(二酸化炭素)排出量は、1999年冷凍年度時点の代表機種(400g前後・4ドアor5ドア野菜真ん中タイプ(インバータ制度、アイスメーカ付))で、1台当りおよそ2.8トンになると見積もられていますが、その約95%が使用時に消費する電力に起因しています。((社)日本電機工業会LCA-WG 1999年度活動報告書「家電製品のライフサイクル・インベントリ(LCI)データ収集等に係る調査結果」(2000)」及びその一部改訂2003.1) なお、使用時の消費電力量(エネルギー消費効率)は、現時点では更に削減(効率の改善)が進展しており、それに伴い、1台当たりのCO2排出量も年々低減されていく傾向にあります。 |
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<2001年度の電力のCO2排出係数:0.378kg-CO2/kWh(出典:環境省「事業者からの温室効果ガス排出量算定ガイドライン(試案)」2003年)> |
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| 注)電力の排出原単位は総発電電力量に占める火力発電の構成比と燃料構成比によって毎年変動します。また、一般電気事業者以外から電力を購入している場合は、ここに挙げた原単位とは別の原単位となります。 |
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| ○ | 電力消費によって排出されるCO2には、地球温暖化を促進する温室効果があり、地球温暖化防止のためには、CO2の排出を抑制・削減する必要があります。日本は、1997年に開催されたCOP3(第3回気候変動枠組条約締約国会議)において、2008〜2012年の間にCO2を含めた温室効果ガスの排出量を1990年よりも6%削減する目標を掲げています。 |
| ○ | そこで、エネルギー資源の保全や温室効果ガスのCO2削減のためにも、使用時の消費電力量ができるだけ少ない製品を選ぶことが最も効果的です。購入にあたっては、年間消費電力量(JIS C 9801)が目安になります。 |
| ○ |
冷蔵庫は、インバータ方式や真空断熱材などの技術を採用することにより省エネ効率を向上させてきました。インバータ方式とは、従来一定だったモータの回転数を変化させ、効率よく運動制御する技術で、庫内の冷え具合に応じて冷却力を効率よく制御し、省エネルギーに効果を発揮します。 また断熱材については、従来からの硬質ウレタンフォームと比べて約10倍の断熱効果をもつ真空断熱材を使用する事で省エネルギー(地球温暖化防止)が飛躍的に進みました。 |
| ○ | 近年、冷蔵庫の需要は大容量の商品にシフトしており、400リットル前後では、小型のものよりも省エネ型のものが登場しています。とはいえ、家族構成やライフスタイルによって適正な容量のものを購入するよう心掛けることが大切です。そして、大型冷蔵庫より小型冷蔵庫の方が消費電力量が大きいのが現状ですが、小型冷蔵庫の消費電力量の削減も重要な課題であるといえます。 |
| ○ | 冷蔵庫は、使い方によってエネルギー消費量を大きく節約することができます。放熱スペースを確保する、開閉の回数を少なくする、詰め込み過ぎないなど取扱説明書をよく読んで上手に使うことは、電気代の節約にもなります。 |
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(基本原則2-2に対応) |
| ○ | 冷蔵庫の平均使用年数は12年といわれていますが(内閣府「消費動向調査」平成15年3月調査)、一度購入した製品は大切にできるだけ長く使うことが必要です。冷媒回路については5年間の無償修理を保証しているメーカーが多く、メーカーでは製造打ち切り後少なくとも9年間は部品を保有していますので、故障してもできるだけ修理して使うよう心掛けるべきです。 |
| ○ | 購入にあたっては、修理の依頼を容易にするため、サービス拠点が整備されている、出張修理サービスの利便性が高いなど、アフターサービスが充実しているかどうかを考慮します。 |
| (基本原則2-4に対応) |
| ○ | 購入した製品を長く使用しても、いずれは廃棄しなければなりません。その際にできるだけ多くの素材が原料としてリサイクルできるような配慮を組み込んだ設計がなされていることが必要です。 |
| ○ | 冷蔵庫は、洗濯機、エアコン、テレビと並んで2001年に施行された家電リサイクル法に則った製品の回収とリサイクルがメーカーに義務づけられており、それらの実績は各メーカーのホームページ等で公表されています。 |
| ○ | 購入にあたっては、素材ごとの分離・分解・分別が容易なように、分離不可能な複合素材の削減、異種素材の溶接の削減、リサイクルしにくい素材の削減、プラスチックへの材質表示・材質の統合化などメーカーがリサイクル設計に努力しているかどうかを考慮します。 |
| (基本原則2-5、2-6に対応) |
| ○ |
廃棄物の削減や資源の節約のため、再生プラスチック材の利用が進むことが望まれます。 |
| ○ | これまで、家電製品への再生プラスチック材の採用は、回収されるプラスチックの品質や庫内の衛生・臭気、法規制、安定供給、コスト等が課題として挙げられていました。冷蔵庫は、キャスターや蒸発皿などに再生プラスチックを使用したものもあります。 |
| ○ | 現在は、家電リサイクル法の施行により、安定的に使用済み冷蔵庫が回収されるようになってきています。また、各社の再生プラスチック処理技術も向上しており、今後再生プラスチック材の採用の拡大が期待されます。 |
| (基本原則2-7に対応) |
| ○ |
一般的に、電気電子機器には様々な化学物質や重金属類等が含まれています。現在メーカーでは、機器に含まれるそれらの物質量を管理・把握するための取り組みを行っています。 |
| ○ | 化学物質や重金属類のうち、環境へ悪影響を与える可能性がある物質については、使用量の削減や他の物質へ代替する取り組みがメーカーで行われています。また、環境に配慮した原材料の調達の一環として、メーカーと部品メーカーが協力して環境に悪影響を与える可能性がある物質の機器への含有量を削減する取り組みが行われています。今後、この取り組みが一層活発化していくと考えられます。 |
| ○ | とりわけ、鉛、水銀、カドミウム、六価クロム、PBB(多臭化ビフェニル)、PBDE(多臭化ジフェニルエーテル)については、製品が使用後に廃棄物として処理される際(焼却時や埋め立て等)に、大気や地下水などに排出されて環境に悪影響を与える可能性が指摘されています。 |
| ○ | 上記6物質は現在以下の用途で電気電子機器に使用される場合があり、現在メーカーによって使用量削減や他の物質へ代替する取り組みが積極的に行われています。 |
| <冷媒・断熱材発泡剤に使用される物質の温暖化係数> | |||
| 代替フロン(HFC134a) | イソブタン(R600a) | シクロペンタン | |
| オゾン破壊係数 | 0 | 0 | 0 |
| 地球温暖化係数(CO2を1とした場合) | 1300 | 3 | 3 |
| 鉛 | はんだ材料、配線被覆類の添加剤、蛍光管のガラスの添加剤など |
| 水銀 | 蛍光管、照明など |
| カドミウム | 着色剤、配線被覆類の添加剤など |
| 六価クロム | 鋼板・ねじなどの防錆用処理など |
| PBB、PBDE | プラスチックの添加剤など |
| ○ | 上記6物質を電気電子機器に含有することについての規制として、欧州では2003年2月に欧州議会及び閣僚理事会からRoHS指令(電気電子機器に含まれる特定有害物質の使用制限に関する欧州議会および閣僚理事会指令)が公布されました。本指令では、2006年7月1日以降にEU加盟国において上市される電気電子機器について上記6物質の含有が一部の用途を除いて原則として禁止されることになっています。また、中国や韓国など他の国でも電気電子機器への上記6物質の含有を規制する法制度の整備が予定されており、化学物質の管理・規制強化の動きは広がりつつあります。 |
| ○ |
上記の状況を踏まえ、機器の購入にあたっては、上記6物質を極力含まないことを考慮します。 |
|
(基本原則2-1に対応) |
| <ガイドラインの新旧対応表> |
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| <各品目の再商品化基準> | ||
| 電気冷蔵庫及び電気洗濯機 | 50%以上 | |
| エアコン | 60%以上 | |
| テレビ | 55%以上 | |
| 〇包装材について |
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包装材は、運搬中や保管中の製品を保護するために必要ですが、資源保全や廃棄物削減のため、メーカーでは包装材の削減やリサイクルしやすい素材への転換に努めています。 |
| 〇使用済製品のリサイクル |
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2001年、家電リサイクル法が施行され、冷蔵庫、洗濯機、エアコン、テレビの4品目についてメーカーに回収・リサイクルが義務づけられました。家電リサイクル法では、「各品目の再商品化基準」と「エアコンディショナー及び電気冷蔵庫の冷媒用フロン類の回収及び適正処理」を義務づけています。再商品化された量や回収されたフロン類の実績値は各メーカーのホームページなどで公表されています。また、リサイクル専門処理工場の設立やリサイクル技術の開発など、資源循環に向けた取り組みを積極的に展開しています。 |
| 塩ビなどの塩素化合物を焼却したり、他の様々な物質を塩素源と一緒に焼却すると、条件によってダイオキシン類や塩化水素ガスが発生する可能性があります。ダイオキシン類発生のメカニズムは専門家の間でも未だ十分に解明されておらず、廃棄物中の塩素含有量とダイオキシン類発生量の間に正の相関関係があるかどうかについても、専門家によってかなり見解が分かれており、結論が出ていないのが現状です。 冷蔵庫ではドアパッキンや配線被覆類に塩ビが使用されています。耐久性や密着性などの課題がありますが、現在、代替物質採用の研究が各メーカーで進められており、配線被覆類を中心に、採用が始まっています。また、リサイクル技術や焼却時の無害化技術も向上してきており、購入者にとって選択可能なので、「グリーン購入のためのGPNデータベース」で情報提供します。 |
| バイオプラスチックは、トウモロコシ等植物に含まれる多糖類(澱粉やセルロース等)を単糖類(ブドウ糖等)に分解した後、発酵させて乳酸等の脂肪酸類に転化し、これを縮合重合して高分子化してつくられた植物由来のプラスチック(バイオマスプラスチック)を成分としたプラスチック素材です。すなわち、バイオマスプラスチックに実用上必要な各種物性を確保するために成分調整されたプラスチック素材をバイオプラスチックとしています。現在バイオマスプラスチックとしては、ポリ乳酸(PLA)が代表的ですが、ポリヒドロキシブチネート(PHB)やポリブチレンサクシネート(PBS)などその他の種類のプラスチックもあります。 バイオマスプラスチックは、植物を原料とする「植物由来素材」であると同時に、「生分解性」という側面も持ち合わせている場合があります。バイオプラスチックの環境影響評価は様々な評価が行われています。GPNでもバイオプラスチック研究会で考え方を整理しており、バイオプラスチックの定義をバイオマス樹脂の重量比率25w%以上としています。本ガイドラインでは、「植物由来素材」であることに焦点を絞って、情報提供項目として取り上げています。 バイオマスプラスチックは、素材製造の原料(澱粉やブドウ糖などの糖類)として植物起源のものを原料としており、持続可能な植物原料の調達をしている限り、植物由来の原料のCO2 排出は、植物の成長過程で固定した大気中のCO2 を再度大気中に排出していると考えることができるため(プラスマイナスゼロ)、大気中のCO2 濃度を高めることはなく(カーボンニュートラル)、石油系プラスチックの原料である枯渇性資源の使用を節約できます。また、使用済みバイオマスプラスチックのリサイクルについては前述のようにカーボンニュートラルであるため、サーマルリサイクルによる環境負荷は比較的小さいものですが、マテリアルリサイクル(メカニカルリサイクル)の場合でも物理的な物性には問題はなく、効率的な回収を実現することにより、さらに環境負荷が小さくなる可能性があると言われています。 一方で、バイオマスプラスチックの一つであるPLA(ポリ乳酸)は、一社による量産でまかなわれているため、PLA製造時の環境負荷に関する情報はこの一社以外では十分に整備されていません。また、マテリアルリサイクル時のデータも未整備であることから、現状のデータを、バイオプラスチックが普及した後も引き続き環境影響の推定へ適用することが妥当かどうか指摘されています。 現在、電機製品の筐体や部品の一部で採用が進められており、採用部位の拡大や配合率を高める取り組みが行われています。また、部品への素材表示や使用済み製品の回収・リサイクルに向けた技術開発もメーカーで進められようとしています。バイオプラスチックへの関心は高まってきており、今後、他の製品での採用も広がることが予測されます。 以上のように、バイオマスプラスチックについては、まだ十分に環境への影響評価が検証されているとは言えず、製品への採用に関しては物性や製造時・廃棄時の負荷などを考慮する必要がありますが、それゆえ、今後さらにバイオプラスチックに関する情報の開示や整備、検証の進むことが期待されます。 |