T 温水洗浄便座
日本における温水洗浄便座の歴史は、1964年に医療・福祉機器としてクロス・オ・マット社(スイス)の「クロス・オ・マット」、及びアメリカンビデ社(米)の「ウォシュエアシート」を輸入販売開始したのが始まりと言われています。その後、トイレの水洗化率の上昇や洋式便器の普及、日本人の清潔志向も相まって、温水洗浄便座の出荷台数は約280万台、普及率は約59%(2004年内閣府調べ)にまで高くなりました。
 
温水洗浄便座には、湯沸かし方式として、貯湯式と瞬間式の2種類があります。
貯湯式: タンクの中に、洗浄に使用する水を貯め、ヒーターにより温める方式。一度にたっぷりのお湯で洗浄することができますが、お湯を全て使うと、次の水が温かくなるまでに約5〜10分かかります。また、タンクの中でお湯を保温するための電力が必要となります。
瞬間式: タンクを持たずに、使用の度に、洗浄に使用する水を瞬間湯沸器で温める方式。一度に吐水するお湯の量は少ないですが、湯切れすることなく、長く温水で洗浄することが出来ます。また、お湯を保温する電力が不要となるため、“貯湯式”より全体的な消費電力は小さくなりますが、瞬間的に大きな電力を必要とするため、独立の電源が必要となる場合があります。
 
1)使用時の年間消費電力量が少ないこと(省エネ基準達成率100%以上が目安)
温水洗浄便座の、家庭内における消費電力量に占める割合は3.9%と、エアコン、冷蔵庫、照明器具、テレビ、電気カーペットに次いで6番目(資源エネルギー庁 平成16年度電力需給の概要)ですが、冷蔵庫のように常時電源プラグをコンセントに差している利用形態の多いことが特徴です。
 
貯湯式は、瞬間式よりも一度に吐水できる水量が多く使用できますが、タンクの中に貯められた水お湯を保温する必要があるため、瞬間式よりも「年間消費電力量(kWh/年)」が高くなる傾向にあります。一方で瞬間式は、使用する度に水を温める方式なので、温かいお湯を一度に使用する量が貯湯式よりも少なく、瞬間的に大きな電力を必要とする特徴があります。
 
電力消費によって排出されるCO2には、地球温暖化を促進する温室効果があり、地球温暖化防止のためにはCO2の排出を抑制・削減する必要があります。日本は、1997年に開催されたCOP3(気候変動枠組条約第3回締約国会議)において、2008〜2012年の間にCO2を含めた温室効果ガスの排出量を1990年よりも6%削減する目標を掲げています。
<2001年度の電力のCO2排出係数:0.378kg-CO2/kWh(出典:環境省「事業者からの温室効果ガス排出量算定ガイドライン(試案)」2003年)>
注)電力の排出原単位は総発電電力量に占める火力発電の構成比と燃料構成比によって毎年変動します。また、一般電気事業者以外から電力を購入している場合は、ここに挙げた原単位とは別の原単位となります。
 
そこで、エネルギー資源の保全や温室効果ガスの一つであるCO2削減のためには、使用時の消費電力ができるだけ少ない製品を選ぶことが最も効果的です。購入にあたっては、年間消費電力量(kWh/年)の多寡が省エネ性の目安になります。カタログ等に記載されている年間消費電力量は、省エネルギー法で定められた条件下で測定される値です。
 
温水洗浄便座には「省エネラベリング制度」があり、その製品が該当する区分の目標値(年間消費電力量)に対して、どの程度達成しているかを「省エネ基準達成率(%)」で示しています。省エネ基準達成率100%以上の製品については緑色のマークが、100%未満の製品には橙色のマークがついています。
(基本原則2-2に対応)
 
2)使用時の消費電力を少なくできる機能があること
一般的に温水洗浄便座は、便座の表面温度と温水温度が約30〜40℃に設定されています。温水洗浄便座では、便座を使っている時だけでなく、便座の電源が入り、いつでも利用者が使える状態も使用時と呼んでおり、普段トイレを使わない間も、便座やお湯の保温のために電力を消費していることになります。
 
現在多くの製品で、使用時の消費電力を少なくするために様々な節電機能が搭載されています。例えば、蓋の開閉と連動させて、蓋が閉まっている状態の時に便座や温水の温度を低めに保つ機能や、日中の外出時や夜間の睡眠時など長時間使用しない時に利用できるタイマー節電機能、利用者がトイレを利用する時間帯を学習して、その時間帯に近づくと自動的に便座を温める学習機能、センサーで人を感知し、トイレを使うときだけ便座を温める機能などがあります。
 
ちなみに省エネルギー法では、節電機能を有する温水洗浄便座を購入した人のうち45%の人が、タイマー節電機能を活用する想定で、年間消費電力量(kWh/年)を計算しています。

その他、節電機能ではありませんが、消費電力を少なくするためにユーザーができることでは、ふたを閉めることや便座カバーを付けることで、便座の保温性を高める効果があります。また、製品によっては便座の暖房機能を完全にオフにすることができるものもありますし、便座や温水の設定温度は調整可能です。季節や利用形態に応じた上手な使い方に心がけることが大切です。
 
購入にあたっては、使用時の消費電力が少なくできる節電機能があり、消費電力が少ない製品を購入することが重要です。
(基本原則2-2に対応)
 
3)長期使用を可能にするため、修理・メンテナンス体制が充実していること
一度購入した製品はできるだけ大切に長く使うことが必要です。メーカーでは製造打ち切り後、一定期間交換部品を保有していますので、故障してもできるだけ修理して使うよう心掛けるべきです。また、日常の清掃や維持管理に気を配ることも大切です。
 
(社)日本水道協会発行の「給水用具の維持管理指針」では、水道水の安全確保のため、温水洗浄便座を含む給水用具の定期的な点検と部品交換の必要性を指摘しています。
 
購入にあたっては、長期使用を可能にするため、交換部品が保有されている、サービス拠点が整備されている、出張修理サービスの利便性が高いなど、アフターサービスが充実しているかどうかを考慮します。
(基本原則2-4に対応)
 
4)クリーニングしやすい設計がなされていること
温水洗浄便座を設置後も、長く清潔に利用できるように、ユーザーは定期的に清掃をする必要があります。従来、温水洗浄便座の取り付け部などは、洗いにくく汚れがたまることがありましたが、最近の製品では、便座部を持ち上げることが出来たり、簡単に取り外すことが出来ることで、手の届きにくい部分を清掃することができる商品があります。
 
クリーニングしやすい製品は、日常の掃除の際に使用する洗剤や水の量の抑制につながります。購入にあたっては、日常の清掃や掃除がしやすい工夫、設計がなされているかどうかを考慮します。
(基本原則2-4に対応)
 
5)使用後に分解して素材のリサイクルがしやすいように設計されていること
購入した製品を長く使用しても、いずれは廃棄しなければなりません。その際にできるだけ多くの素材が原料としてリサイクルできるような配慮を組み込んだ設計がなされていることが必要です。
 
購入にあたっては、素材ごとの分離・分解・分別が容易なように、分離不可能な複合素材の削減、異種素材の溶接の削減、リサイクルしにくい素材の削減、プラスチックへの材質表示・材質の統合化などメーカーがリサイクル設計に努力しているかどうかを考慮します。
(基本原則2-6に対応)
 
6)再生プラスチック材が多く使われていること
廃棄物の削減や資源の節約のため、再生プラスチック材の利用が進むことが望まれます。
 
温水洗浄便座は、年間約280万台出荷されており、1台当たりの重量は、およそ5kgですが、その使用素材の約80%がプラスチック樹脂で構成されています。そしてその使用済み便座のほとんどが、不燃ごみとして埋め立て処理されています。理由としては、衛生面の問題や分別・回収するルート、回収した材料の再利用先が確立されていないこと等が挙げられます。
 
温水洗浄便座への再生プラスチックの利用は、強度の劣化や難燃性の低下、意匠性、肌に触れる部分に再生材の使用を好まない日本人の特性などから、まだあまり進んでいません。しかし、便座を留める部分や裏のプレート部分への使用の可能性があるほか、メーカーでは再生材の使用も視野に入れた環境配慮設計がなされていることから、今後再生プラスチック材の採用の拡大が期待されます。
(基本原則2-7に対応)
 
7)鉛、水銀、カドミウム、六価クロム、特定の臭素系難燃剤(PBB,PBDE)を極力含まない
   こと
一般的に、電気電子機器には様々な化学物質や重金属類等が含まれています。現在メーカーでは、機器に含まれるそれらの物質量を管理・把握するための取り組みを行っています。
 
化学物質や重金属類のうち、環境へ悪影響を与える可能性がある物質については、使用量の削減や他の物質へ代替する取り組みがメーカーで行われています。また、環境に配慮した原材料の調達の一環として、メーカーと部品メーカーが協力して、機器を構成する部品について、環境に悪影響を与える可能性がある物質の含有量を削減する取り組みが行われています。今後、この取り組みが一層活発化していくと考えられます。
 
とりわけ、鉛、水銀、カドミウム、六価クロム、PBB(多臭化ビフェニル)、PBDE(多臭化ジフェニルエーテル)については、製品が使用後に廃棄物として処理される際(焼却時や埋め立て等)に、大気や地下水などに排出されて環境に悪影響を与える可能性が指摘されています。
 
上記6物質は現在以下の用途で温水洗浄便座に使用される場合があり、メーカーによって使用量削減や他の物質へ代替する取り組みが積極的に行われています。

<便座のRoHS指令対象化学物質の使用箇所>
はんだ、分岐栓、配線被覆(添加剤)など
水銀 なし
カドミウム サーミスタ、温度ヒューズなど
六価クロム ねじなどの防錆用処理など
難燃剤(PBB,PBDE) なし
 
上記6物質を電気電子機器に含有することについての規制として、欧州では2003年2月に欧州議会及び閣僚理事会からRoHS指令(電気電子機器に含まれる特定有害物質の使用制限に関する欧州議会および閣僚理事会指令)が公布されました。本指令では、2006年7月1日以降にEU加盟国において上市される電気電子機器について上記6物質の含有が一部の用途を除いて原則として禁止されることになっています。また、中国や韓国など他の国でも電気電子機器への上記6物質の含有を規制する法制度の整備が予定されており、化学物質の管理・規制強化の動きは広がりつつあります。
 
上記の状況を踏まえ、温水洗浄便座の購入にあたっては、上記6物質を極力含まないことを考慮します。
(基本原則2-1に対応)
 
U 大便器・小便器・水栓金具
2004年の経済産業省の生産・出荷・在庫統計によると、大便器は約370万個、小便器は35万個、洗面手洗い器は316万個出荷されています。
 
大便器の種類としては和風と洋風がありますが、本ガイドラインでは最近の主流である洋風を対象とします。大便器の給水方式は、フラッシュバルブ式と内蔵式、ロータンク式があり、排水方式には床排水式と壁(床上)排水式があります。また、洗浄方法にも幾つかの種類があり、水たまり面の広いサイホンゼット式、水たまり面の狭い洗い落とし式、ブローアウト式があります。
 
小便器の種類としては床置き式と壁掛け式があります。
<給水・洗浄方式別の大便器の主な使用シーン>

  
  
水栓金具には、一つの蛇口で湯か水のみが出るタイプの単水栓、温度調整をして吐水する湯水混合水栓、手をかざすと自動的に吐水する自動水栓があります。その他、自閉水栓や一定量になると自動的に止水する定量止水式水栓があります。
単水栓
湯水混合水栓 サーモスタット混合栓
シングルレバー混合栓
ツーハンドルレバー混合栓
自動水栓
自閉水栓
 
1)洗浄水量が適切であること
タンク式の洗出し式及び洗落とし式大便器は、大8.5L/回、小6.5L/回程度であること
サイホン式及びサイホンゼット式の大便器は、10.5L/回程度であること
 
トイレの洗浄水量は、家庭における使用水量の約28%(東京都水道局 平成14年度一般家庭水使用目的別実態調査)と、一番大きい割合を占めています。
 
住宅向けの大便器では、1回当たりの洗浄水量が大8L、小6Lとなっている製品が主流となってきています。一方でビルや公共施設で多く利用されるフラッシュバルブ式の大便器では、一回当たりの洗浄水量が10L以上の製品が主流となっています。一回当たりの洗浄水量は、汚物が下水配管まで流せるだけの水力が求められることから、洗浄水量が少な過ぎても良くありません。JIS規格(JIS A 5207衛生陶器)では、節水型大便器の1回当たりの洗浄水量を、タンク式の洗出し式及び洗落とし式は8.5L/回以下、サイホン式及びサイホンゼット式は10.5L/回以下と規定されています。最近の家庭用大便器では、洗浄レバーが大と小に分かれている製品が主流になってきています。さらには、自動センサーにより男性の小便の時には、1回当たりの洗浄水量を4.5L/回に抑える機種があります。
 
ビルや公共施設で利用される小便器は、これまで1回当たりの洗浄水量は4Lでした。最近は、流量制御付自動洗浄タイプ等使用状況により1回当たりの洗浄水量を2L/回以下にできるものもあります。
小便器は、JISによる洗浄水量の規格がまだなく、使用頻度や自動感知洗浄機能によって水量を設定することが出来ます。一般的には、小便器の洗浄水量は、手動フラッシュバルブタイプ、自動感知洗浄システムタイプ、自動感知洗浄システム+尿石抑制システム搭載タイプの順で、節水に繋げることが出来ます。
 
水栓金具についても、JISによる吐水量の規格がなく、用途や使用頻度に応じて適切な吐水量を設定することが大切です。湯水混合水栓については一般的に、ツーハンドル混合栓、シングルレバー混合栓、サーモスタット混合栓、自動水栓の順で、節水につなげることが出来ます。
 
大便器、小便器、水栓金具は、温水洗浄便座とは異なり、水の使用による環境影響が大きい商品です。
 
上水道の製造や下水の処理にも電力を使用しており、トイレや手洗いに上水を使用したり、トイレや手洗いに使用した水を浄化するために間接的に地球温暖化影響のあるCO2(二酸化炭素)を排出していることになります。
<上水のCO2排出係数:0.184kg-CO2/m3(経済産業省 LCAプロジェクトデータベース)>
<下水のCO2排出係数:0.392 kg-CO2/m3(産業連関表 H2年)>
水栓金具については、お湯を出すためにボイラーで熱を発生させ、CO2を排出していることになりますので、お湯を出しっぱなしにしないなど、使い方に気を配ることも大切です。
 
水使用によって排出されるCO2には、地球温暖化を促進する温室効果があり、地球温暖化防止のためには、CO2の排出を抑制・削減する必要があります。日本は、1997年に開催されたCOP3(第3回気候変動枠組条約締約国会議)において、2008〜2012年の間にCO2を含めた温室効果ガスの排出量を1990年よりも6%削減する目標を掲げています。
 
そこで、水資源保全や温室効果ガスのCO2削減のために、使用条件を考慮した上で、使用水量ができるだけ少ない製品を選ぶことが重要です。
(基本原則2-2に対応)
 
2)クリーニングしやすい設計がなされていること
大便器、小便器、水栓金具を設置後も、長く清潔に利用できるように、ユーザーは定期的に清掃、掃除をする必要があります。従来、大便器、小便器の縁の内側や便座の取り付け部などは、洗いにくく汚れがたまることがありましたが、最近の製品では、便器の内側にある縁がなくなり、洗浄しやすい設計の工夫がなされています。また便座も、便座部を持ち上げることが出来たり、簡単に取り外すことが出来ることで、手の届きにくい部分を掃除することができる商品があります。
 
クリーニングしやすい製品は、日常の掃除の際に使用する洗剤や水の量の抑制につながります。購入にあたっては、日常の清掃や掃除がしやすい工夫、設計がなされているかどうかを考慮します。
(基本原則2-4に対応)
 
3)長期使用を可能にするため、修理・メンテナンス体制が充実していること
一度購入した製品は大切にできるだけ長く使うことが必要です。ユーザーが交換できる部品として、大便器、小便器では、止水部に使用するパッキン類があります。水栓金具では、乾電池(自動水栓)やフィルタ、パッキン等がある。メーカーでは製造打ち切り後、一定期間交換部品を保有していますので、故障してもできるだけ修理して使うよう心掛けるべきです。
 
購入にあたっては、長期使用を可能にするため、交換部品が保有されている、サービス拠点が整備されている、出張修理サービスの利便性が高いなど、アフターサービスが充実しているかどうかを考慮します。
(基本原則2-4に対応)
 
 
バイオプラスチックの使用(製品本体)
バイオプラスチックは、トウモロコシ等植物に含まれる多糖類(澱粉やセルロース等)を単糖類(ブドウ糖等)に分解した後、発酵させて乳酸等の脂肪酸類に転化し、これを縮合重合して高分子化してつくられた植物由来のプラスチック(バイオマスプラスチック)を成分としたプラスチック素材です。すなわち、バイオマスプラスチックに実用上必要な各種物性を確保するために成分調整されたプラスチック素材をバイオプラスチックとしています。現在バイオマスプラスチックとしては、ポリ乳酸(PLA)が代表的ですが、ポリヒドロキシブチネート(PHB)やポリブチレンサクシネート(PBS)などその他の種類のプラスチックもあります。
 バイオマスプラスチックは、植物を原料とする「植物由来素材」であると同時に、「生分解性」という側面も持ち合わせている場合があります。バイオプラスチックの環境影響評価は様々な評価が行われています。GPNでもバイオプラスチック研究会で考え方を整理しており、バイオプラスチックの定義をバイオマス樹脂の重量比率25w%以上としています。本ガイドラインでは、「植物由来素材」であることに焦点を絞って、情報提供項目として取り上げています。
 バイオマスプラスチックは、素材製造の原料(澱粉やブドウ糖などの糖類)として植物起源のものを原料としており、持続可能な植物原料の調達をしている限り、植物由来の原料のCO2 排出は、植物の成長過程で固定した大気中のCO2 を再度大気中に排出していると考えることができるため(プラスマイナスゼロ)、大気中のCO2 濃度を高めることはなく(カーボンニュートラル)、石油系プラスチックの原料である枯渇性資源の使用を節約できます。また、使用済みバイオマスプラスチックのリサイクルについては前述のようにカーボンニュートラルであるため、サーマルリサイクルによる環境負荷は比較的小さいものですが、マテリアルリサイクル(メカニカルリサイクル)の場合でも物理的な物性には問題はなく、効率的な回収を実現することにより、さらに環境負荷が小さくなる可能性があると言われています。
 一方で、バイオマスプラスチックの一つであるPLA(ポリ乳酸)は、一社による量産でまかなわれているため、PLA製造時の環境負荷に関する情報はこの一社以外では十分に整備されていません。また、マテリアルリサイクル時のデータも未整備であることから、現状のデータを、バイオプラスチックが普及した後も引き続き環境影響の推定へ適用することが妥当かどうか指摘されています。
 現在、電機製品の筐体や部品の一部で採用が進められており、採用部位の拡大や配合率を高める取り組みが行われています。また、部品への素材表示や使用済み製品の回収・リサイクルに向けた技術開発もメーカーで進められようとしています。バイオプラスチックへの関心は高まってきており、今後、他の製品での採用も広がることが予測されます。
 以上のように、バイオマスプラスチックについては、まだ十分に環境への影響評価が検証されているとは言えず、製品への採用に関しては物性や製造時・廃棄時の負荷などを考慮する必要がありますが、それゆえ、今後さらにバイオプラスチックに関する情報の開示や整備、検証の進むことが期待されます。
塩ビ(ポリ塩化ビニル=PVC)の使用
  塩ビなどの塩素化合物を焼却したり、他の様々な物質を塩素源と一緒に焼却すると、条件によってダイオキシン類や塩化水素ガスが発生する可能性があります。ダイオキシン類発生のメカニズムは専門家の間でも未だ十分に解明されておらず、廃棄物中の塩素含有量とダイオキシン類発生量の間に正の相関関係があるかどうかについても、専門家によってかなり見解が分かれており、結論が出ていないのが現状です。さらには、購入者・消費者の間でも、引き続き塩ビへの関心が高い社会状況があります。
  温水洗浄便座では電源コード(電線被覆)、チューブ類、ハーネス等に塩ビが使用されており、大便器、小便器、水栓金具では排水管に塩ビが使用されています。使用済み便座や便器、金具のほとんどが、不燃ごみとして埋め立て処理されています。メーカーでは代替材料の採用が始まっており、購入者にとって選択可能なので、「グリーン購入のためのGPNデータベース」で情報提供します。
 
 
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