環境の取り組み
→ 導入している規格名
循環型社会構築への貢献を目的に、新型車開発段階で、3R(リユース、リデュース、リサイクル)を考慮した設計を行っています。
クルマのライフサイクルで資源を有効に活用していくために、リサイクルしやすい材料の使用(熱可塑性樹脂の使用など)、使用済段階での解体のしやすさ(部品締結点数の削減、モジュール化、ワイヤーハーネスの配策性向上など)、樹脂部品の材料識別表示(マーキング)、再生された材料の使用、環境負荷物質削減を目標として開発しています。
従来の製品からの改善要望・新規構造のアイデア等を織り込み、製品設計を行うための枠組みとして、設計改善提案を示した「設計ガイドライン」を作成し、今後の新型車では、リサイクル可能率*95%以上達成のための開発を進めています。
*「新型車のリサイクル可能率の定義と算出方法のガイドライン(1998年自工会)」に基づき算出
日産は、グローバルに環境負荷物削減目標を掲げ、環境負荷物質の低減を進めています。
燃料タンクや電着塗料、ホイールバランスウェイトなどに鉛を使用しない材料を採用し、日本では2003年度の新型車で「鉛使用量を2006年以降1/10以下(1996年度比)にする」という業界の自主目標を早期に達成しました。2005年までに、六価クロムは1/2以下(1996年比)、水銀、カドミウムは使用禁止(一部を除く)としており、設計段階からこれら環境負荷物質の使用を回避しています。 また、製品に含まれる化学物質の含有量を把握、管理し、日産の化学物質ガイドラインに基づいて環境負荷物質削減活動に取り組んでいます。
日産は、グローバル市場におけるサプライチェーンのあらゆる段階において、倫理、社会、環境に配慮した事業活動が行われることを目指しています。
日産は2013年に紛争鉱物調達方針を策定し、さらに2020年7月には「日産グローバル鉱物調達に関する方針」を公開しました。方針の対象範囲は、従来の3TG(錫、タングステン、タンタル、金) に加えて、コバルトも含む、紛争地域および高リスク地域から調達するすべての鉱物に拡大しました。
この方針に則り、OECD デュー・ディリジェンス・ガイダンスを参照しながら、サプライチェーンにおける鉱物調達に関するデューディリジェンスを実施し、サプライヤーとともに、リスクを査定し、問題が確認された際は、是正する活動を、今後より一層強化していきます。
* こちらから「日産グローバル鉱物調達に関する方針」をダウンロードできます
https://www.nissan-global.com/JP/DOCUMENT/PDF/SR/Minerals_Sourcing_Policy_j.pdf
* こちらから「サステナビリティレポート2020」(サプライチェーンマネジメント章)をダウンロードできます
https://www.nissan-global.com/JP/DOCUMENT/PDF/SR/2020/SR20_J_P153-160.pdf (P159-160)
日産は大気品質において、クルマや生産活動からのエミッションをクリーンにする、お客さまに過ごしやすい空間としての車室を提供する、この2点を重視しています。これにより、生態系の配慮に努めるとともに、お客さまにとってより快適で安心なモビリティを追求してまいります。日産は、グローバルな規制動向と整合するよう大気品質に対する責任範囲を拡大し、クルマと生産活動からのあらゆるエミッションを低減することで、地域の自然や人々の健康に与える影響の最小化を目指します。
その上で、クルマからのエミッション削減活動として、ゼロ・エミッション車(EV)の普及推進、内燃機関の改善、テールパイプ以外からのエミッション、微粒子の削減を進めてきました。
また、クルマの生産工場から排出される代表的な物質として、窒素酸化物(NOx)、硫黄酸化物(SOx)、揮発性有機化合物(VOC)が挙げられ、日産はこれらの物質の排出に対し厳しい対策を継続してきました。NOxやSOxは、燃料燃焼の際に空気中に放出されるため、低NOxバーナーの採用や低SOx燃料への転換を進めてきました。また今後は、現在燃料をエネルギー源とする設備の電化を進め、生産工程からの排出ガスの一層の低減を進めていきます。VOCは、洗浄用シンナーの回収・リサイクルや、塗装工程の水系塗装ライン化の推進により、排出の低減を進めています。日産は大気に放出される物質の管理基準と仕組みの遵守を徹底し、原因物質使用量と排出量の双方の低減活動に取り組みます。