環境の取り組み
→ 導入している規格名 ISO14001
●材料リデュースを目指した設計の継続
“3R”で最初に推進すべき項目は、リデュース(排出量削減)です。このため、スズキは「小・少・軽・短・美」の方針のもと、徹底した使用材料低減・軽量化に取り組みリデュースを推進しています。例えば、外装部品では、フロント/リヤバンパーやフロント/リヤフェンダーライニングの薄肉化を実施しています。
●リサイクル可能な樹脂材料の採用
リサイクルのことまで配慮したクルマづくり(リサイクル設計)は、自動車の設計を行ううえで大切な取り組みです。スズキは樹脂製の外装部品や内装部品にリサイクルしやすい材料を使用するなど、環境に配慮したクルマづくりに日々取り組んでいます。
●リサイクルを考慮した設計
新車の設計開発段階よりリサイクル性を考慮し、解体および分離が容易な車両づくりに取り組んでいます。
日本国内で販売するスズキの自動車はすべて、環境負荷物質である重金属4物質(鉛、水銀、六価クロム、カドミウム)が含まれた自動車部品・材料の使用禁止・削減に関する自工会目標を達成しています。
【自工会目標】
鉛※1: 1996年使用量の1/10以下
水銀※2: 2005年1月以降仕様禁止
六価クロム: 2008年1月以降使用禁止
カドミウム: 2007年1月以降使用禁止
※自工会目標適用除外部品
※1 鉛バッテリー(リサイクル回収ルートが確立されているため除外)
※2 ナビゲーション等の液晶ディスプレイ、コンビネーションメーター、ディスチャージヘッドランプ、室内蛍光灯(交通安全上必須な部品の極微量使用を除外)
「スズキお取引先様CSRガイドライン」(2016年9月発行)にて、お取引先様へ下記の取り組みをお願いしております。
● 人権侵害などの原因となる紛争鉱物※の不使用
人権侵害などの原因となる紛争鉱物を原材料に使用しないことを目指し、状況の把握と適切な対応に努める。
※紛争地域において武装勢力の資金源に供される鉱物など
(以上、ガイドライン「4-2.人権・労働」から抜粋)
スズキお取引先様CSRガイドライン:
https://www.suzuki.co.jp/about/csr/green/guideline/pdf/csrguideline.pdf
●( 四輪車)排出ガスの低減
マルチパスウェイの取り組みとして、環境負荷の低減や触媒に使用する貴金属の削減に貢献するエンジンの燃焼技術の改善と排出ガスの浄化性能向上に注力しています。2024年に発売した新型「スイフト」には、新開発したZ12Eエンジンを搭載しました。Z12Eはエンジン本体の改良で世界トップレベルの高速燃焼を実現。これに高効率の触媒とGPF(すす捕集フィルタ)を組み合わせることで、出力性能を維持しつつクリーンな排出ガス性能を達成しています。
● 車室内VOC(Volatile Organic Compounds:揮発性有機化合物)の低減
お客様に安心、安全な製品を提供するため、内装部品の材料や接着剤などにVOC発生量の少ないものを使用し、四輪車の車室内VOCの低減に取り組んでいます。海外で生産される車両であっても、国内で販売するすべての新型四輪車について、車室内VOC濃度の日本自動車工業会目標を達成しており、2024年度は「フロンクス」や「ジムニー ノマド」などの新型車について達成しました。また、今後は欧州でも新たな規制が施行されるため、遵守できるように対応を進めています。それに加えて、内装部品からの臭いを低減し、車室内臭気を低減する取り組みも継続して行っており、今後もお客様がさらに快適にご利用いただける車室内環境づくりを進めていきます。
● 塗装工程における VOC の低減
塗装工程で使用するVOC溶剤の排出量削減に取り組んでいます。スズキ環境計画2025では国内工場塗装工程の塗装面積当たりVOC排出量の2000年度比50%以上削減を目標として掲げています。2024年度の四輪車体、バンパーおよび二輪車の各塗装を合わせた総排出量は、3,993 t/年となり、VOC原単位排出量は48.9 g/㎡でした。2025年度は湖西で新塗装工場が稼働を開始します。新塗装工場では相良工場に続き水性塗料を導入しVOC排出量を削減します。さらに、塗装器の洗浄に使う溶剤の回収装置の導入や、溶解力の高い希釈溶剤の使用で塗料希釈に必要となる溶剤量を減らす取り組み、VOC排出量の削減を進め、スズキ環境計画2025の目標を達成する計画です。