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2024年度SPEED研究会公開セミナー ネイチャーフットプリント -金融機関の活用を想定した自然資本に関するライフサイクル評価手法-(12/12)

グリーン購入紹介2024-11-04

■開催趣旨
 自然資本の情報開示に関するTNFD(Taskforce Nature related Financial Disclosure)報告が公開されたことを受けて、日本は世界最大の109社が自然資本に関する財務情報開示を宣言しました(2024年7月末時点)。これらの企業が自然資本に関する財務情報開示を行う際の大きな課題のひとつは、「指標」に何を採用し、どのようにして評価するかにあります。
ENCORE(Exploring Natural Capital Opportunities, Risks and Exposure)をはじめとして数多くの生態系を評価するための手法がありますが、バリューチェーンを考慮するものの定量分析が行えない、個別の企業や製品を対象にした分析ではないなどの課題が指摘されています。
 これらの問題を解決するための手段としてLCAが注目されています。PBAF (Partnership for Biodiversity Accounting Financials)は金融機関向けに生物多様性に関する定量分析の方法についてLCAの影響評価に注目したガイドを公開し、積極的な活用を推奨しています。一方でTNFDは金融機関向けのフットプリントガイダンスを発行し、現状のLCA手法は地域解像度が低いことや生態系サービスに関する評価がないなどの課題を指摘しています。
 特に生物多様性に対する影響が大きい資源・原材料調達、エネルギー消費、廃棄処分を含むライフサイクルを網羅した評価は、企業の生物多様性に関する情報開示の有効なツールとして期待されている一方で、金融機関を含むあらゆる産業界が活用できる評価手法とツールの開発が不可欠です。我々は、これまでLCAの影響評価手法のひとつであるLIMEの開発を進めてきました。これまでに国内製造業を中心に活用されており、生物多様性条約の補助指標として採用されるなど、日本の標準評価手法として認識されるまで成長しました。このたび、環境省による支援を受けて、金融機関における活用を想定した自然資本・生物多様性に注目したライフサイクル影響評価手法として、ネイチャーフットプリントを開発するプロジェクトを始めることとなりました。本セミナーでは、現在の自然資本や生物多様性に関する評価手法に関する国際的動向と金融機関における期待と活用に関する現状についてご講演いただき、ネイチャーフットプリント評価手法開発に向けたプロジェクトの概要について紹介します。自然資本、生物多様性の影響の定量評価や企業における自然資本の情報開示、サステナブルファイナンス等に関心を持つ方々のご来場を期待します。

■開催概要
 日時:12月12日(木)9:30~17:00(懇親会17:45~19:45)
 会場:早稲田大学リサーチイノベーションセンター(121号館)B1階 コマツホール
    ※今年度は現地参加のみとなっております。(オンライン配信はございません)
 定員:150名
 参加申込:SPEED研究会HP公開セミナー画面よりお申し込みください。
 申込期限:12月5日(木)まで ※ただし定員150名に達し次第、締め切らせていただきます。
 主催:SPEED研究会
 共催:環境省
 協賛:MS&ADインターリスク総研株式会社、株式会社ゼロボード、TCO2株式会社
 協力:一般社団法人サステナブル経営推進機構、一般社団法人産業環境管理協会、公益財団法人日本環境協会、グリーン購入ネットワーク

▼プログラム
9:30~ 9:40 開会挨拶
       伊坪徳宏 早稲田大学理工学術院 教授/SPEED研究会 会長
9:40~10:20 永田綾 環境省自然環境局 自然環境計画課 生物多様性主流化室 室長
       「環境省のネイチャーポジティブに関する最近の取組」
10:20~11:00 竹ケ原啓介 政策研究大学院大学 教授
       「金融機関における生物多様性情報開示に対する期待と取組」
11:00~11:10 休憩
11:10~11:40 栗山浩一 京都大学農学研究科 生物資源経済学専攻国際農林経済学講座 教授
       「環境影響の経済評価手法と生態系サービスの評価手法」オンライン
11:40~12:10 寺崎康介 MS&ADインターリスク総研株式会社
       「自然資本経営の実現に向けたLCAへの期待と課題」
12:10~12:30 石森昌子・鍋島美月 株式会社ゼロボード 「中小企業における自然資本評価の展開」
12:30~13:30 昼食
13:30~14:00 伊坪徳宏 早稲田大学理工学術院 教授/SPEED研究会 会長
       「ネイチャーフットプリントの枠組みと研究プロジェクトの紹介」
14:00~14:30 正畠宏一 TCO2株式会社「LCAソフトウェアSimaproを用いた生物多様性影響評価」
14:30~14:40 休憩
14:40~15:10 湯龍龍 農研機構 「気候変動の影響評価手法」
15:10~15:40 本下昌晴 産業技術総合研究所 「水資源消費の影響評価手法」
15:40~15:50 休憩
15:50~16:20 横井峻佑 産業技術総合研究所 「天然資源消費の影響評価手法」
16:20~16:50 金本圭一朗 東北大学大学院環境科学研究科 先進社会環境学専攻 准教授
        「多地域間産業連関分析を用いたネイチャーフットプリント」オンライン
16:50~17:00 閉会挨拶
         伊坪徳宏 早稲田大学理工学術院 教授/SPEED研究会 会長
17:45~19:45 懇親会(講演者様、SPEED会員企業様、協賛企業様、ネイチャーフットプリントプロジェクト(BRIDGE)参加企業様限定)

■お問い合わせ
早稲田大学 理工学術院 伊坪徳宏研究室/SPEED研究会事務局
speed☆list.waseda.jp(☆を@に変換する)

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