GPN購入ガイドライン及びエコ商品ねっとにおける「ポリ塩化ビニル」の情報提供の取扱い
10月に実施しました意見募集の結果を踏まえ、第94回GPN理事会において審議した結果、購入ガイドライン及びエコ商品ねっとにおいてポリ塩化ビニル(PVC)を情報提供項目としないことが決定されましたのでご案内申し上げます。今後、各購入ガイドラインの修正を実施していく予定です。
■経緯
1996年に印刷情報用紙の購入ガイドラインの策定以来、GPN購入ガイドラインは現在19分野に広がっています。また、GPNが運営するエコ商品ねっとは文具や家電、自動車など約15千点の商品のデータベースであり、購入ガイドラインに沿った製品・サービスの環境情報の提供を行っています。
一方、1997年にはダイオキシン問題が大きな社会的関心事項になり、ポリ塩化ビニル(以下、塩ビ)についてはダイオキシン発生の一因とされ情報提供のニーズが高まりました。このような社会的背景からGPNのガイドラインではパソコン、文具・事務用品などで塩ビを情報提供項目としてきました。
塩ビを情報提供項目としている購入ガイドライン一覧 (https://gpn.jp/guideline/)
コピー機・プリンタ・ファクシミリ |
洗濯機 |
テレビ |
パソコン |
照明 |
トイレ設備 |
冷蔵庫 |
エアコン |
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文具・事務用品 |
家具 |
■ダイオキシン特別措置法およびリサイクル制度について
ダイオキシン類対策特別措置法は、平成12年(2000年)1月15日から運用されています。この法律は、ダイオキシン類による環境の汚染の防止及びその除去などをするため、ダイオキシン類に関する施策の基本となる基準を定めるとともに、必要な規制、汚染土壌に対する対策を定めています。ダイオキシン類は塩素を含む物質が不完全燃焼したときに発生する物質であり、焼却施設の煙突などから排出されるダイオキシン類の規制やごみ焼却施設の改善が進められた結果、ダイオキシン類の排出量は着実に減少し、大気や水質のダイオキシン類濃度は、ほぼ全国的に環境基準を達成し、人の平均的な蓄積量も基準値を下回っています。
また、パソコンやテレビ・エアコン・冷蔵庫などの家電製品や自動車についてはそれぞれリサイクル法が施行され、事業者における分解、再資源化、廃棄処理が取り組まれており、塩ビを含む廃プラも適切に分別されて廃棄・最終処分されています。
■塩ビに関わる購入ガイドラインの修正事項
GPNでは上記2.及び化学物質に関わる規制動向(日本、欧州)を踏まえ、技術情報委員会にて塩ビの情報提供について検討を行いました。塩ビについては、国内での廃棄物焼却設備の対応も完了しておりダイオキシン問題も収束していることから、今後は塩ビを情報提供項目としないことを決定しました。(海外へのリユース製品・スクラップとして輸出された製品の一部において不適切な処分が行われているという問題がありますが、鉛や水銀などの有害物質や温室効果ガスである代替フロンの放出等、広く化学物質全般に関わる事項として塩ビ単体とは切り離して考慮していく必要があります。)
■スケジュール
修正したガイドラインは、以下のスケジュールに沿って改定してまいります。
~2013年10月23日 意見募集
2013年11月15日 GPN理事会にて審議・承認
2013年12月 GPN技術情報委員会にてガイドラインの修正案の審議・承認
2014年2月 GPN理事会にてガイドラインの修正案の審議・承認
2014年3月 「エコ商品ねっと」で新しいガイドラインに沿った情報を掲載予定
【本件に関するお問合わせ】
グリーン購入ネットワーク事務局 担当:金子
TEL. 03-5642-2030/FAX. 03-5642-2077/E-mail:gpn☆gpn.jp(☆を半角@に変える)