ご挨拶(GPN会長)
-持続可能な社会を「消費」と「調達」からともにつくる-
このたび、GPN会長を拝命いたしました早稲田大学の伊坪徳宏です。30年にわたり、多くの皆さまによって築かれてきたGPNの活動を引き継ぐこととなり、大変光栄に思うと同時に、その責任の重さを感じています。
GPNは1996年の設立以来、「購入」という行動を通じて社会を変えていくことを目指し、企業、行政、民間団体、研究者など、多様な主体の連携によって、日本におけるグリーン購入を牽引してきました。現在では、脱炭素、資源循環、生物多様性、人権配慮など、サステナビリティをめぐる課題はさらに広がりを見せていますが、その根底には「何を選び、社会に広げていくか」という調達と生産の視点があります。
近年、第六次環境基本計画やGX関連政策などにおいても、「持続可能な消費と生産」の重要性があらためて示され、環境価値を踏まえた製品・サービスの選択や、サプライチェーン全体での環境負荷低減への期待が高まっています。社会の変化を促す上で、「調達」が果たす役割はますます大きくなっています。
私はこれまで、ライフサイクルアセスメント(LCA)を中心に、企業の皆さまとともに環境影響評価やデータ整備などに取り組んでまいりました。その中で強く感じてきたのは、技術や制度だけでは持続可能な社会は実現できないということです。優れた製品やサービスを社会に広げるためには、それを選択し、支える消費や調達の力が不可欠です。
だからこそ、これからの時代には、「消費のエンパワーメント」が重要になると考えています。自治体、企業、消費者など、多様な主体が環境情報を共有し、それぞれの立場から持続可能な選択を後押ししていく。その結節点となれることが、GPNの大きな価値だと思っています。
GPNの強みは、産官学民の垣根を越えたネットワークにあります。会員の皆さまが持つ知見や実践事例、課題意識を共有し合うことで、新たな連携や取り組みが生まれていきます。2026年度は、設立30年を経たGPNが次の時代へ踏み出す年でもあります。従来のグリーン購入の推進に加え、カーボンフットプリントやサステナブル調達、地域循環、国際連携など、新しいテーマにも積極的に挑戦していきたいと考えています。
ぜひ、セミナーや研究会、意見交換会などへ積極的にご参加いただき、皆さまの知見や経験を共有いただければ幸いです。会員一人ひとりの参加が、GPNの活動をさらに豊かなものにし、持続可能な社会づくりの力になります。今後とも、GPNへのご支援とご協力をよろしくお願い申し上げます。
2026年4月
グリーン購入ネットワーク会長 伊坪 徳宏