印刷サービス 発注ガイドライン
対象の範囲
このガイドラインは、紙の印刷物をオフセット印刷及びデジタル印刷で発注する際に考慮すべき重要な観点をチェックリスト形式でまとめたものです。
印刷物の発注者は、印刷事業者とのコミュニケーションを円滑に図るために、このガイドラインを使用することができます。
紙の印刷物とは、報告書等の冊子、新聞やチラシ、カタログやパンフレット、製品の紙箱包装、販促物等を指します。
ガイドラインの使い方
紙の印刷物は、紙やインキ等の仕様や印刷部数、印刷方法、配布計画等の組み合わせによって、発生する環境負荷が大きく異なります。印刷物発注の際は、ガイドラインのチェックリストを活用して印刷物の仕様や印刷事業者を決めましょう。
「印刷サービス」発注者向けチェックリストは、【1.印刷物の用途・企画】【2.印刷物の仕様】【3.環境配慮情報の提供】【4.印刷事業者の選定】で構成されています。
また、付属書の「印刷事業者の環境配慮の取り組みチェックリスト」は、印刷事業者として環境配慮に取り組むべき事項を整理したものです。発注者はこのチェックリストを印刷事業者へ渡して回答シートとして使用し、事業者を選定する際の情報収集・選定に役立てることができます。
「印刷サービス」発注者向けチェックリスト
- 【1.印刷物の用途・企画】
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- 1)印刷物作成の前段階で、電子媒体での代用を検討する
- 2)印刷前に適切なサイズ・頁数・必要部数を考える
- 3)校正の回数が少なくて済むように完成原稿での入稿に努める
- 【2.印刷物の仕様】
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用紙
1)GPN-GL1「印刷・情報用紙」購入ガイドラインに沿って用紙を選ぶ
2)リサイクルに適した紙を使う
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インキ類
3)リサイクルに適したインキ類を使う
4)揮発性有機化合物(VOC)の発生が少ないインキ類を選ぶ
5)化学安全性が確認されているインキ類を選ぶ
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表面加工
6)表面加工(フィルム貼り、ニス引き)の必要性の有無を考慮する
7)リサイクルに適した表面加工を選ぶ
8)VOCの発生が少ない表面加工を選ぶ
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製本及びその他の加工
9)リサイクルに適した製本及びその他の加工を選ぶ
10)付属品(製本材料、カレンダーの綴じ具、綴じ込み付録)、店頭販促物、パッケージ等については紙以外の素材をできるだけ使わない
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用紙
- 【3.環境配慮情報の提供】
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- 1)リサイクルの適性(古紙リサイクル適性ランク)を表示して利用者に案内する
- 2)環境配慮の内容について表示する
- 3)印刷のライフサイクル全体で発生するCO2排出量を把握し表示する
- 4)印刷のライフサイクル全体で発生するCO2排出量をカーボン・オフセットする
- 5)エコ電力を利用している
- 【4.印刷事業者の選定】
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- 1)環境に配慮した事業者に印刷物の作成を依頼する
「印刷事業者の環境配慮の取り組み」チェックリスト
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マネジメントシステム
1)組織的に環境改善に取り組むための環境マネジメントシステムがある
企画・営業
2)企画提案及び印刷物デザイン制作にあたっては環境に配慮している
製版工程
3)製版、刷版工程のデジタル化(DTP化、CTP化等)に努めている
4)製版、刷版工程で使う現像液、定着液、水洗水の削減や循環利用に努めている
印刷・加工工程
5)印刷、加工工程で発生する揮発性有機化合物(VOC)を大気中に放出しないよう、適切な管理及び処理を行っている
6)印刷機械関連機器について省エネルギー、省資源型など環境に配慮した機械を選ぶよう努めている
7)製本加工時の騒音・振動の抑制策を講じている
廃棄・リサイクル
8)すべての工程で、廃棄物の発生抑制、リサイクル、適正処理に取り組んでいる
デリバリ
9)納品時の運搬車両の環境負荷低減に配慮している
購買
10)グリーン購入に取り組んでいる
化学物質管理
11)化学物質等の管理・削減に取り組んでいる
その他
12)その他、環境負荷の低減に積極的に取り組んでいる
更に詳しい情報は、下記ボタンよりPDFをダウンロードしてご確認ください。